その37
考え方について
投稿日:2002/04/28(Sun) 23:47:00


 申し訳ないですが今日は最初の方で本題とは関係ない抽象的な話を延々とします。

 つねづね感じるのですが日本人は 「考え方」という言葉が大好きですね。 これは色んな仕事場を含めてあらゆるジャンルで非常に良く使う言葉です。よくテレビ番組で討論番組を見ていても多用されるし、スポーツ番組を見ていても解説者が勝負の駆け引きの精神論を説く場面などでもよく使います。また、私の仕事場でもこれまたなぜか非常によく使います。

 話が脇にそれますが、ちなみに、この言葉を英訳するとどうなるのでしょう。私は随分前に自分の小さい和英時点を引いてみてガッカリしました。 「one's way of thinking, one's point of view」 えっ? うわ〜っ、これぞまさに本当の直訳! 英米人がこの言葉を日常頻繁に使用しているとはとても思えません。私はある英訳で「belief」 となっているのを見たことがあります。意味は100% 合っていないと思いますがこちらの方がまだしっくり来る。 またこれも意味は違いますが「mentality」 とか言った方がまだしも、という気がする。
 その後、これまたある翻訳を目にしたことがあるのですが、その時には「Philosophy」となっていました。う〜んなるほど。これはしっくりきます。「考え方」がある程度理論立ってそして高尚な体系だったものになれば「哲学」と言うのも頷ける。更にこれが美的価値判断を伴う哲学になれば「美学」というのかもしれません。

 考えてみると、勤勉だとよく言われる日本人が「考え方」という言葉が好きなのは、その各仕事場の職務をこなす上で、よりどころとする精神的な方向性を非常に求めているからなのかもしれません。そして一度「考え方」が確固としたものになれば後はガムシャラに一生懸命に働いた。その結果経済大国と呼ばれる豊かな国になったのかもしれません。

 どんな職場でもそうですが、この「考え方」は行動をする上での一番の骨子を為す精神的な「背骨」のように思います。ここがぐらついているとありとあらゆる仕事上の行動がぐらついてくる。逆にこれが磐石なものであれば、その仕事振りは安定し、そして更に仕事の成果が冴え渡る・・・のかもしれません。

 さて、ここからは私個人の勝手な感じ方なのでそう捕らえてくださいね。
 実は番組を初めて見始めた頃にちょっと弘道お兄さんを見ていて、「うわ〜っ、このお兄さんは非常にしっかりした人だなあ。」と非常にビックリしそして感心したのです。いえ、この番組の出演者はそもそも誰でもしっかりしているのです。ただいつも弘兄がひょうきんな楽しい行動を絶えず行ってくれているためか、逆にそのとても安定した行動、仕事ぶりが各段に光り輝いて見えたのです。
 私の目から見ると、その行動が非常にしっかりとした番組に対する仕事上の「考え方」に裏打ちされているように見えるのです。
 そんなことを過去弘兄が一言も言ったことがあるわけではないんですけどね。何かこう「せっかく仕事をしているんだから、子供相手だからといって恥かしがらず、思いっきり一生懸命楽しんで打ちこんでやらなければつまらないじゃん。」とあたかも喋っているかのように見えるのです。
 ああ、仕事たるや、常にかくあるべし。これは「おかあさんといっしょ」という番組の仕事に携わる人だけに言えることではないですね。ありとあらゆる世間の職種の人に言えること。正しい考え方をしっかり持って、そして仕事に邁進しなければいけません。私もほんと見習わなければいけないと本当につねづね思います。


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