さて先週に続いて、今回は1999年度地方ファミコンの中でも足利ファミコンの放送に入っていたミニミニミュージカルへの重点的な感想です。
【粗筋に対する雑感】
「おにぎり山」と題した山に、困難を乗り越え兄姉4人が頂上を目指す話。
あれっ? そう言えば「おむすび山」という名前のどこかの食品メーカの商品がありましたね。それとは全く関係無いと思われます(笑)。
スプーが進行役。あき兄:緑系の服、りょうこ姉:オレンジの可愛い衣装、弘兄:登山家の服、キヨコ姉:ピンクの可愛い衣装。
実は悪の親玉は恐い赤ら顔に尖がった目をした酸っぱい酸っぱい恐怖の「梅干大王」。三角お握りの海苔がめくれると恐い顔が出てきます(笑)。ちょっとだけショッカー似(笑)。
ここで大王の手下として、ふぁど、れっしー、みど、空男がそれぞれ、雲、風、雨、雷の魔人に扮し無理難題を兄姉にふっかけます。さあ、どうする兄姉!!(←これは私の勝手な煽り)
まず、あき兄りょうこ姉に立ちふさがった、最初の魔人ふぁどの出題は雲当てクイズ。これを会場の友達の協力を得て「イカ」と「イルカ」の正解を難なく引き出し、喜びのあき兄りょうこ姉「イカイカイルカ」を弾けまくって歌いまくります。
弘兄キヨコ姉に立ちふさがった次の魔人はれっしー。ハンマーゴングというピエロ型のハンマーを叩いて得点を競うゲーム機。弘兄、だらしなくも(トホホホ)敗退したら、なんとキヨコ姉が怪力(?)で合格にこぎつけ、れっしーはヤダヤダヤダァの決まり文句でヨヨと泣き崩れます(笑)。
最後は二人の魔人で、ふぁど、空男の両コンビ、嫌がる兄姉(←嫌がってません)に縄で縄跳びを強要。まずあき兄りょうこ姉が弘兄キヨコ姉の回す縄跳びを難なくこなしクリアー。次にあき兄りょうこ姉が回すダブルの交差縄跳び(かなり難関)を弘兄キヨコ姉がこれまた見事にクリアー。おっ、やったぁ!
全てのハードルを突破された梅干大王は、失敗!失敗!(ちなみに「酸っぱい」と「失敗」のシャレの組み合わせが彼の得意技)と、のたまいながらあえなく立ち去っていきます。(お前は何も戦ってないぞ!)
頂上の花が咲き乱れる「秘密の花園」のような(なんかそんなタイトルのアニメありましたね)所に辿り着いたあと「地球をまわすのだあれ?」を陽気に4人で歌って踊って大団円。・・・だったとさ。
【感想】
というような上記のストーリーだったのですが、いやこれを見て改めてビックリしました。
実はだいぶ前に勿論テレビ放送を見ているわけです。その時にはフ〜ンと思いながら見ていましたが、改めて今回見直してみると、現兄姉初年度なのにかなり出来が良いっ!
すみません、初年度だからやはり未熟だろう…と多少タカをくくっていました・・・(反省)。
ちょっと荒削りながらも、若々しさ溌剌さがとても出ていますね。またこの中でも弘兄が面白さ若々しさの中核としてグッとストーリーを引き締めてますね。
まず弘兄の格好。登山家帽に赤系のチェックの長袖の上にグレイのオープンベスト。ちょっと厚手の登山向きボトムズに厚い靴下&大きい靴。いや驚いた! まさに登山家といった格好が若々しい青年として抜群に似合っています。前のコラムで若さが光るイデタチに触れましたが、あっそうか!こんなにピッタリと似合った扮装もあったんだ! ああ、悲しや、忘れてた。
そして、なんといってもキヨコお姉さんの掛け合い振りがこの頃からとても抜群だったんですね。2000年の春ファミコンでの白眉な演技の前哨線を思わせる(笑)ような良い出来。
弘兄キヨコ姉が出て来るれっしーとの対決部分では、弘兄は最初疲れた疲れたというヘタレ気味の役。ハンマーゴングには負けた後、キヨコ姉が元気に勝つのですが、この後、ピョンとキヨコ姉におんぶしたり、それからキヨコ姉の掛け声で屈伸した後「お手」までしてみせる演技が軽妙(笑)。
弘兄の溌剌さ、すっとぼけたヒョウキンさ、へたったところからスッキリととぼけて見せる明るさ、ここらへんが短い時間の間にこれでもかと凝縮して詰まってますね。いやもうこれは何度見てもとても好感が持てるキャラです。
それから圧巻はなんといっても2回目のダブル縄跳びにチャレンジするシーン。ここが体操兄の本領発揮と言って良い部分。ホッホッホッと声を出しながらキヨコ姉と向かい合って足を元気に動かし交互に迫り来る縄跳びをこなしますが、失敗なくキチンとこなしているのが当たり前と言っちゃえばそれまでだけどお見事。この時に帽子が落ちないように自分の両手で頭を抱えているのも気遣い充分で微笑ましいですね。
この時には初年度だからからなのか、兄姉自身達の奇天烈扮装は無いので、わりとノーマルなミュージカルなんです。ちなみに2000年度は弘兄は蛙のピョンタ君、2001年度はアライグマのお婆ちゃんですから。
また先代さんの時でも結構面白い扮装だったらしいですし。
それでも今回これを見ると、弘兄のとても楽しい演技が沢山入っていて、見続けていると何かこうとても明るい気持ちに気分がなるようでした。ミュージカルの内容は「嵐」にちなんだ各魔人の話だったですが「晴れがましい」気分で楽しめたと言って良いでしょうか。
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